包茎を自然に治す方法はあるのでしょうか??

「包茎手術をしなくても、自然に治せる方法はありますか?」というご質問をいただくケースがあります。
ご年齢にもよりますが、可能性は極めて低いと思われます。

仮性包茎の状態

包茎の種類は、比較的スムースに皮がむける仮性包茎、むけにくいカントン包茎、むけない真性包茎に分類されます。
 亀頭が一時的にむけて露出できても、「皮の余りがあり、やがてかぶってしまう」状態は仮性包茎となり、「亀頭の下で余った皮が締め付けでロックされ、かぶらない」状態はカントン包茎となります。
「皮がむければ包茎ではない」ではなく、「亀頭をおおいかぶす皮の余裕がまったくない状態=包茎ではない状態」となります。

日本人の8割は包茎と言われていますが、実際には「包茎ではない状態」の割合はもっと少ないように感じます。
諸外国は宗教上の理由で割礼(幼少期に受ける亀頭を露出させる手術)や包茎手術が一般的なため、大人になるまで放置させているケースは世界的にも珍しいと思います。
もっとも生活上困ることがない、悩みがなければ包茎手術を無理に受ける必要はありませんが、「包茎ではない状態」とは上記のようなペニスを指します。

包茎ではない状態、になるには以下の条件が必要となります。

1、ペニスが伸びて皮が後ろに下がり、亀頭が露出する状態となる。
2、亀頭のカリ首が大きく成長し、皮が前へせり出さない状態となる。
3、締め付け型の包茎(カントンや真性)の場合、皮の出口の締め付けがゆるみ亀頭がスムースに露出する状態となる。その上で1と2の条件がクリアされる。

上記の条件をクリアするには、ペニスが大きく成長がすることが必須と言えるでしょう。
締め付けがなくなり、ペニスが伸び、亀頭が大きくなる、ことをクリアするのは男性にとって大変理想的ですが、それが難しいことは想像していただけると思います。
 ペニスを意のままに成長させることはできません。
ペニスの成長は身体の成長と関係するため、年齢的な要素も大きいです。
では、何歳までであればペニスの成長が見込めるでしょうか?

16~18歳で包茎の方は、その後に自然に治ることはまず考えにくいと思います。
 人は生まれながらにして真性包茎の状態で、同じ条件でスタートします。

皮の出口がせまく、亀頭が出ない状態


・ペニスの成長とともに亀頭の形が作られ、癒着した皮と亀頭が分離する。

・亀頭が大きく成長するとともに、皮の出口が広がり締め付けが解消される。

・亀頭が露出し、カリが大きくなりながら陰茎の長さが伸びる。

・皮の長さと陰茎の長さがぴったり合い、カリがしっかりと張った状態となる。

上記のような成長を経て、真性包茎の状態が包茎ではない「大人ペニス」へ変わります。
皮に覆われ締め付けがある状態では成長を妨げられ、上記のような経過をたどることができずやがてペニスの成長が止まり、包茎の状態が維持されます。


 ネットには「包茎を治す自己流トレーニング」なるサイトが大変多くありますが、読んでみるとかなり危険な方法です。
実際、自己流の包茎改善方法を試し、皮が戻せず亀頭がうっ血し危険な状態でクリニックへ来られるケースが年に10数例ありますので、うかつに試さないよう気を付けてください。

 「締め付けた皮を無理矢理むき、皮の出口を広げる。」
輪ゴムで亀頭の下を強く締め付けた状態となり、亀頭がうっ血し危険です!

「皮を輪ゴムやテープでとめて、皮が戻らないようにする。」
 ペニス全体の血流を悪くする、包皮に傷が付き、炎症を繰り返すなどの危険があります。

「亀頭の下にプラスチックのリングをはめ、皮が戻らないようにする。」
 輪ゴムやテープでとめるのと同様、収縮しないプラスチックで陰茎が圧迫され痛みが続く、ペニスの血流が阻害される、亀頭部が傷付き炎症を繰り返す危険があります。

残念ながら皮の多さや締め付けを自然治癒させる方法はなく、自己流で行うことで上記のような危険が生じます。
 手術を受けずに治したいというお気持ちは理解しますが、危険を伴うため絶対におすすめしません。
 無理なことはなさらず、技術が優れリーズナブルなクリニックでまずはご相談なさることをおすすめいたします。